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難聴の種類・原因に関する用語集です。

難聴の種類・原因の用語集
動脈硬化耳硬化症耳垢栓塞聴神経腫瘍
伝音性難聴感音性難聴混合性難聴老人性難聴
騒音性難聴音響性外傷ヘッドホン難聴イヤホン難聴
突発性難聴メニエール病片耳難聴低音性難聴
標準純音聴力検査自覚的耳鳴他覚的耳鳴

動脈硬化(どうみゃくこうか)とは

動脈硬化(どうみゃくこうか)とは、動脈内に様々な物質が詰まったり、硬くなったりして血管が狭くなり、重要な組織に血液をスムーズに運べなくなる症状のことを言います。動脈硬化の主な原因としては、食事のバランス、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなど、生活習慣によるものが大きいと考えられています。

動脈硬化が原因で起こる病気といえば、脳卒中、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などが有名です。一見すると動脈硬化は難聴とは関係がなさそうな気がしますが、国立長寿医療研究センターの調査データによると、約40種類ある難聴の原因の中で、特に難聴との関係性が強いと発表されたのが、この「動脈硬化」と「騒音」の2つでした。

耳硬化症(じこうかしょう)とは

耳硬化症(じこうかしょう)とは、中耳にある3つの骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)のうち、内耳に振動を伝えるアブミ骨が動かなくなる病気です。約70%は耳鳴りを伴い、伝音性難聴の主な原因とされています。

耳硬化症は「アブミ骨切除術」や「アブミ骨小開窓術」で治療が可能です。手術を望まない場合は、補聴器を使うことにより聴力をカバーすることが可能です。

耳垢栓塞(じこうせんそく)とは

耳垢栓塞(じこうせんそく)とは、耳の穴(外耳道)に耳垢が溜まり、穴が塞がってしまう状態のことを言います。音が聞こえにくく難聴気味になり、外耳道炎の原因にもなります。

治療には耳垢を除去する必要がありますが、耳垢が固まっている場合は耳垢水で軟らかくしてから摘出します。耳鼻咽喉科に行けば、耳垢鉗子や吸引管を使って溜まった耳垢を除去してもらえます。

聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)とは

聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)とは、内耳の聴神経にできる良性の腫瘍です。めまいや耳鳴りから症状が始まることで、メニエール病と間違えられることも多々あるようです。かつては早期の発見が難しく怖い耳鳴りの原因として恐れられていましたが、MRIが登場してからは小さな腫瘍でも発見できるようになりました。

手術法に関しても過去のような「開頭手術」ではなく、放射線を使った治療法「ガンマナイフ」が行われるようになり(一部の例を除く)、患者さんが感じる手術の怖さ・不安も昔に比べて軽減されています。

伝音性難聴(でんおんせいなんちょう)とは

伝音性難聴(でんおんせいなんちょう)とは、外耳と中耳(外耳から内耳に至る経路)に何かしらの障害があり、音が上手く伝わりにくくなっている状態です。伝音性難聴の主な原因としては、中耳炎、耳硬化症、耳垢栓塞などがあります。伝音性難聴は、治療によって改善できる可能性があり、補聴器の効果も得られやすいのが特徴です。

感音性難聴(かんおんせいなんちょう)とは

感音性難聴(かんおんせいなんちょう)とは、内耳・聴神経の機能障害によって起こる難聴です。主な感音性難聴の種類としては、老人性難聴や騒音性難聴などが挙げられます。感音性難聴は動脈硬化や騒音による有毛細胞の劣化・損傷が要因の大部分を占めています。

有毛細胞は再生が難しいとされてきましたが、2013年1月に発表された慶応義塾大学とハーバード大学の共同研究によると、マウスを使った実験で「蝸牛外有毛細胞」の再生に成功したということです。このことから今後、感音性難聴の新たな治療法につながると期待されています。

ただし現状では、感音性難聴の場合は症状の進行を食い止めるのが精一杯です。補聴器の効果にも個人差があり、あまり効果がない場合もあれば、補聴器によっては改善する場合もあります。

混合性難聴(こんごうせいなんちょう)とは

混合性難聴(こんごうせいなんちょう)とは、伝音性難聴と感音性難聴の両方の症状が発症している状態のことを言います。はじめはどちらか一つの難聴だったのが、治療の遅れにより混合性難聴に発展するケースです。

老人性難聴(ろうじんせいなんちょう)とは

老人性難聴(ろうじんせいなんちょう)とは、有毛細胞の劣化によって起こる感音性難聴の一種です。一般的には加齢による難聴というのが定説ですが、有毛細胞の劣化は単純に加齢のせいというよりも「動脈硬化」や「騒音」の影響が大きいというデータも発表されています。

有毛細胞が劣化した場合、周波数の低い音を担当する有毛細胞よりも、負担が大きい周波数の高い音を担当する有毛細胞の方が先に劣化します。なので高音から順に聴こえなくなり「あいうえお」といった低い周波数の母音に関しては聴こえにくいとはあまり感じません。

劣化した有毛細胞は、現状では元には戻すことが難しいとされています。老人性難聴を治療することは困難ですが、「騒音」に気をつけ「動脈硬化」にならないような生活習慣を心がければ、老人性難聴の悪化を防いだり、予防にも繋がる可能性があります。

騒音性難聴(そうおんせいなんちょう)とは

騒音性難聴(そうおんせいなんちょう)とは、長い間騒音(大きな音)にさらされることで起こる難聴です。工事現場やパチンコ店など、騒音の激しい場所で長時間労働している方に多く見られる難聴です。また、若者に増えている騒音性難聴として「ヘッドホン難聴」「イヤホン難聴」などがあります。

騒音性難聴は、大きな音を聞き続けることにより蝸牛にある有毛細胞が損傷してしまうことが主な原因とされています。有毛細胞は一度損傷してしまうと再生が困難なので、予防策として騒音にさらされないような生活を心がけることが第一です。

音響性外傷(おんきょうせいがいしょう)とは

騒音性難聴が長い間大きな音にさらされることで起こる難聴に対して、音響性外傷(おんきょうせいがいしょう)の場合は、短時間で強大な音にさらされた瞬間に起こる難聴です。爆発音や花火の破裂音など瞬間的に耳に入る大きな音や、ライブコンサートなどで短時間に大きな音にさらされる場合も音響性外傷になります。

騒音性難聴と同じように、有毛細胞の損傷(毛が取れてしまうなど)によって細胞の本来の機能を失い、音の認識することが困難になります。

ヘッドホン難聴(へっどほんなんちょう)とは

ヘッドホン難聴(へっどほんなんちょう)とは騒音性難聴の一種で、長時間大音量の音楽をヘッドホンで聴き続けることにより、鼓膜や蝸牛の有毛細胞を損傷させることで起こる難聴です。

通常のイヤホンよりもヘッドホンを使ったほうが周りの環境騒音は遮断できますが、通常のヘッドホンよりも「ノイズキャンセリングヘッドホン」を使用したほうがより環境騒音を遮断でき、音量の上乗せを防ぐことができます。

イヤホン難聴(いやほんなんちょう)とは

イヤホン難聴(いやほんなんちょう)はヘッドホン難聴と同じく、長時間大音量の音楽をイヤホンで聴き続けることにより、鼓膜や蝸牛の有毛細胞を損傷さてしまう騒音性難聴の一種です。

通常のイヤホンを使うよりもヘッドホンを使ったほうが、周りの環境騒音を遮断する効果はあります。「密閉型イヤホン」を使用することでも環境騒音を遮断できますが、密閉型イヤホンは「外耳道共鳴」による別のトラブルを招く原因にもなるので注意が必要です。

突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)とは

突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)とは、なんの前触れもなく突発的に起こる難聴のことです。ウイルス感染や循環障害といった説が原因として考えられていますが、明確な原因は未だわかっていません。

早期の治療がとても大事な難聴で、発症から1週間以内であれば治療できる確立も高いですが、放置して1ヶ月も経つと治療できることは困難だと言われています。有名人の方では、浜崎あゆみさん、スガシカオさん、大友康平さんなどが突発性難聴を患ったと告白されています。

メニエール病(めにえーるびょう)とは

メニエール病(めにえーるびょう)とは、激しいめまいや耳鳴り、閉塞感、難聴を伴う病気です。原因については解明されていませんが、蝸牛にあるリンパ液が排出できずに腫れてしまう状態(内リンパ水種)になってしまうことで起こる症状です。一般的にはストレスや睡眠不足によって発症することが多いようです。

突然発症するため「突発性難聴」と似ていますが、突発性難聴はめまいを繰り返さずに難聴が突然酷くなります。メニエール病はめまいを何回も繰り返しますが難聴は徐々に進行します。メニエール病に関しても、突発性難聴と同じように早期の治療がとても重要です。

片耳難聴(へんじなんちょう)とは

片耳難聴(へんじなんちょう)とは、片方の耳だけが聞こえなくなる難聴です。生まれつき持った先天性の難聴だったり、おたふく風邪が引き起こす「ムンプス難聴」だったり、突発性難聴で片耳だけが聞こえなくなる場合もあります。

ほとんどの片耳難聴者は障害者手帳の交付を受けることができず、片方の耳が健全であるため周囲の理解が得られずに苦しんでいる方も多いです。

低音性難聴(ていおんせいなんちょう)とは

低音性難聴(ていおんせいなんちょう)とは急性低音障害型感音難聴のことで、ストレスや疲労が原因で発症しやすい難聴です。症状としては、低い周波数の音だけが聞こえなくなり、耳鳴りを伴うこともあります。

患者さんの体調によってもバラつきがあるものの、突発性難聴に比べると治療できる確率が高いとされています。精神的な安静が大事で、薬物を使った治療がメインとなります。

標準純音聴力検査(ひょうじゅんじゅんおんちょうりょくけんさ)とは

一般的に健康診断などの聴力検査とは、標準純音聴力検査(ひょうじゅんじゅんおんちょうりょくけんさ)のことを言います。聴力検査の中で最も基本的な部類で、聞こえの正常度合いを判断するために検査をします。

通常の健康診断では「1,000Hz」と「4,000Hz」を調べるだけなので、難聴への判断が十分ではない可能性があります。耳鼻咽喉科の標準純音聴力検査であれば、「125Hz」から「8,000Hz」まで7つの周波数ごとに調べるので、健康診断の聴力検査よりも的確です。自分に難聴の傾向が感じられるのであれば、健康診断の結果では満足せず、耳鼻咽喉科の標準純音聴力検査を受けてみることをお勧めします。

自覚的耳鳴(じかくてきじめい)とは

自覚的耳鳴(じかくてきじめい)とは、自分にだけ聞こえる耳鳴りのことです。この自覚的耳鳴には生理反応で聞こえる耳鳴りと、病的な耳鳴りの2種類のタイプがあります。

生理反応で聞こえる耳鳴りには、早朝や夜中など静かな状況(無音状態)で聞こえる「シーン」という音が挙げられます。こういった音は健全な人にも聞こえる音なので特に気にする必要はありません。一方で病的な耳鳴りの場合は、他の病気の合併症として現れる場合もあり、特に各種難聴と一緒に症状がでることが多いです。

他覚的耳鳴(たかくてきじめい)とは

他覚的耳鳴(たかくてきじめい)とは、自分以外の他人にも聞こえる耳鳴りのことです。例えば、呼吸音や動脈の音など生体に関する音を耳鳴りとして感じる状態は他覚的耳鳴になります。

他覚的耳鳴の原因として考えられる病気には、「動静脈瘻」や「脳動静脈奇形」などがあります。これらが原因の場合、心臓の動きに合わせて聞こえる耳鳴りで「ザーザー」といった血管雑音が聞こえます。

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