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特に高齢者の方で「聞こえ(聴力)」が低下すると、聴力障害だけではなく他の障害も併せて引き起こされることがあります。難聴といえば「耳鳴り」を伴うことも多いですが、耳鳴りが続くと気になって眠れなくなったり、脳に異常があるのではないかと不安な気持ちになります。また難聴が原因で、人とのコミュニケーションが上手くいかなくなると、人に会いたくなくなって孤立してしまい、心の病に発展する可能性もあります。

聴力の低下による「コミュニケーション障害」

コミュニケーション障害とは、対人関係が必要な場面で上手くコミュニケーションをとることができなくなる障害です。聴力が低下すると、話を聞き返すことが多くなり、相手から嫌な顔をされたり、的外れな返答をしてしまったり、相手と上手くコミュニケーションをとることが困難になります。

脳への刺激が低下して起こる「学習障害」

学習障害とは、読み書き、計算、記憶など学習する(習得する)ことが困難になる障害のことを指します。聴力が低下すると、耳から入ってくる脳への刺激が少なくなります。人間の体(機能)は使わないと衰えてしまうので、脳への刺激が少なくなると学習能力(言葉を聞き分けたり、新しい言葉を覚える能力)も低下してしまうのです。

不安な気持ちや孤独感が引き金になる「うつ病」

コミュニケーション障害により、人との関わりあいを避けて距離をとるようになると、常に孤独な気分を感じるようになります。さらに耳鳴りなどの症状で、気になって眠れなかったりすると不安な気持ちは一層強くなります。不安な気持ちや孤独感は「うつ病」の引き金になり、食欲不振や倦怠感などが起こりえます。このような「うつ病」の初期症状が見られるようであれば、精神科や心療内科などの専門医に相談してみてください。

中高度から重度の難聴は「認知症」のリスクが大きくなる

高齢者の聴覚障害のうち、中高度から重度の難聴は認知症のリスクが大きくなると言われています。特に耳から入ってくる脳への刺激が少なくなってしまうと、脳の聴皮質(聴覚の認知能力に影響を及ぼす部分)の反応が低下して認知能力が衰えてしまいます。人とコミュニケーションをとることが認知症の予防や改善に有効だという説もあるので、コミュニケーションを改善するためにも、早めに補聴器の使用を検討することをお勧めします。

「聞こえ」の低下と併せて引き起こされる障害のおさらい

  • 聴力が低下するとコミュニケーションが上手くいかなくなる。
  • 脳への刺激が低下すると学習機能も衰えてしまう。
  • 不安な気持ちや孤独感が原因で「うつ病」になる可能性がある。
  • 難聴が悪化するほど「認知症」のリスクが大きくなる。
  • 上記のことからも、早めに補聴器を使用することをお勧めします。

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