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日本での補聴器の普及率は、世界の他の国に比べると決して高いとは言えません。補聴器を使用している人は中高度難聴以上の方が多く、補聴器が必要だといわれる軽中度難聴の方にはあまり普及していないのが現状です。その背景には、難聴に対するイメージや、日本語という周波数の低い言語の影響もあるかもしれませんが、補聴器自体の価格の高さも原因として挙げられると思います。実際に日本は、世界的に見ても補聴器の価格が高い国だと言われています。

この価格の高さも影響して、日本では補聴器を購入するハードルが高くなっています。そのためにコストの軽減を考えて片耳装用ですませてしまおうという方も少なくはありません。確かに費用は半分で抑えられますが、片耳装用には問題点があります。なぜ両耳装用の方がよいのかを知るために、片耳装用の問題点について紹介していきます。

片耳装用だと使わないほうの耳が衰えてしまう

聴覚への刺激がないと、耳の聞き取り能力は低下していきます。片耳装用だと、使わないほうの耳はどんどん衰えてしまうのです。また耳だけではなく、聴覚への刺激は脳の老化も防ぐので、片耳装用の問題点として脳の一部が廃用してしまうという恐れも考えられます。

両耳装用の方が様々な効果が期待できる

片耳装用と両耳装用では、補聴器によって得られる効果が違ってきます。例えば両耳装用の場合、両耳から入ってくる音は脳幹で信号が重なり合います。こうやって重なり合うことによって、小さな音でも大きくなり聞こえやすくなります。また両耳装用だと、音に臨場感が増し立体的な感じることができるので、聴覚への刺激が増して耳の衰えを防ぎやすくなります。

騒音下での聞き取りが難しくなり、判断が遅れる

片耳装用の場合、特に騒音下での聞き取りが難しくなります。これは、「両耳スケルチ(ノイズや反響抑える)」の効果が得られなくなることが原因です。片耳だけでは音に対する反応が弱くなり、方向感覚も得られにくくなります。例えば、車がクラクションを鳴らしたときに、その音がどこから聞こえているのかをとっさに判断できず、危険にさらされてしまうということも十分に考えられます。

価格が高い補聴器が良いというわけではない

どんなに価格が高く高性能な補聴器でも、片耳装用であればちゃんとその効果を得ることができません。高価な補聴器を片耳に付けて使用するのであれば、手頃な補聴器を両耳に付けて使用することをお勧めします。

片耳装用の問題点のおさらい

  • 片耳装用だと、使わないほうの耳が衰えてしまう。
  • 聴覚への刺激の低下は、脳を老化させてしまう影響もある。
  • 両耳装用のほうが、補聴器の様々な効果を得られやすい。
  • 片耳装用の場合、騒音下での聞き取りが困難になり、とっさの判断が遅れてしまう。
  • 高価な補聴器を片耳に付けるのであれば、手頃な補聴器を両耳に付けたほうが良い。

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